保育士求人と一般求人の違いとは
保育士求人と一般企業の求人で異なることは何なのか。
単純に自分はそう思った。
この疑問は会社側がしっかり用意してくれていた、この後に面談機会をもらった2人の恩師によって一気に解決するのだが、、、
専門職なだけに、一般企業と比べて仕事内容は基本的に大きな差はなく、給与面もそこまで大きな差はない。
ただ、その”保育”というフィールドの中での転職なのでこちらも”専門知識”が必要だということ。
実際に、この後に記述する浅野さんは、保育業界における人材業界の定職率はかなり低く、多くの人間が退職または部署移動を希望していると教えてくれた。
実際に私も保育の”ほ”の字も知らないだけに、あえて社内の人間ではなく外部の有識者との面会機会を設けてくれていたのだろう。
単刀直入に言うと、入社当時の自分は大きな勘違いをしていた。
・『一斉保育』も『自由保育』も結局保育に変わりないだろう。
・『年収、休日、勤務地、出世』が転職における基本事項だろう。
きっとこの時の自分の発想で人材における多くの先輩たちがこの保育業界で勝負して敗れ去ったのだろう。
そして保育士求人と一般求人の大きな違いであり、共通しているのは『求職者よりも専門知識と情報を持っていること』
そして保育士は、どれだけ自分に寄り添ってもらえるか。どれだけ信頼してもらえるか。そしてそれを”どのように表現することで気持ちに訴えることが出来るのか”
実はこのことを身に着けて実践出来るようになったと”少しでも”実感できるようになったのは、入社後1年以上が経過してからであった。
でもこの1年というのは、2人の恩師からすると”早い”というお褒めの言葉であると同時に、、、社内でも自分はいつの間にか”有識者”という部類で扱われるようになっていた。
結論から言うと・・・
『保育士の人材や求人を取り扱うには、どれだけ自分がこの保育という業界に興味を持って面白いと感じることが出来るかどうか』
ということではないかと自分は思っている。
保育士の給与水準は大幅に上昇その2(改善後)
ついに実現された保育士の処遇改善
1、国による保育士への賃金改善に向けた補助金
保育士不足に伴い、保育士がどうすれば増加するのか・・・
その結果、公立保育士(公務員)と一般企業との賃金格差を埋めるために『個人へ支給されるよう補助金』を支給することになりました。
正確には『施設に対しての一括支給』ですが、この補助金は賃金改善のみに適用することが義務付けられ、報告書への提出も義務付けられているので、働く現場の保育士に一定の金額が支給される仕組みが制度化されました。
これが・・・保育士の処遇改善手当と呼ばれるものです。
これはその後、ⅠとⅡにわかれ、より明確に制度化されているのですが、、、これを機に年収ベースで地域や役職によって15万円~65万円程度の年収改善が実現されました。
(この部分の説明は正直、文章では大変ですが、後述の”松戸手当”のような形の方がわかりやすいのですが・・・。)
2、その他の補助金制度
保育士の処遇改善手当は大変大きな変革をもたらしましたが、、、それ以外にも様々な補助制度が確立しました。
◆地域における給与改善に向けた補助金支給
・東京都キャリアアップ補助金
・松戸手当
◆借り上げ社宅制度(月額82,000円程度の家賃補助)
→ということは、実質約900,000円の賃金改善。
◆奨学金返済補助制度(毎年100,000円程度の奨学金を区が支給)
その他にも細かい制度があったりするのですが、、、これらの制度をうまく活用すれば年間で150~180万以上の賃金改善も実際に可能であり、保育士の給料は大幅に増額されたことになります。
(それぞれ条件があるので必ずしも全て適用ではない)
3、保育所増加による役職就任機会の増大。
これで一生の仕事としてのモチベーションと賃金面の大幅増が実現。
4、保育施設に対する保育補助者の採用補助金
環境面のサポートや日々の保育補助をするための職員採用を進めることで、保育士たちの仕事を軽減させ、残業などをさせないようなマンパワーを揃えることが実現。
しかし、、、この1と2について、原案となる発想を保育士不足が懸念される以前。。。
つまり制度化される数年前からこの状況を予期して提言していた保育士がいたのだから驚きです。
◆都市部では保育士が足りないが、日本全体で考えれば保育士はまだ余っている。
→地方から都市部に補助金を活用して上京させる制度を作ればいい。
◆保育士の生涯賃金を上げるのであれば、施設ごとではなく、国が勤続年数に応じて個人に支給すればよい。
→今でいう松戸手当がまさにこの発想にどんぴしゃり!
この業界、、、知れば知るほど、とても奥が深いものです。