売り上げの仕組みと目標ノルマ
保育士の転職報酬(人材紹介)においては相場がある程度決まっている。
保育士さんを保育園に転職させることが出来ると、保育園側から紹介料が会社に入ってくる。
この際に保育士さんからは1円もとっていけないことが派遣法で定められており、どんな形でも保育士からお金を取った場合、、、厳罰。
営業停止処分にあたり、、、真面目な話、会社が吹っ飛ぶことにつながる。
では、保育士の転職報酬相場とはいくらなのか・・・。
満額賞与を想定した、想定年収の20%。
(年収300万円×20%→60万円)
この相場は会社によって15%~30%前後に定めている。
実はここが一般転職業界との大きな隔たりがある。
一般業界では20%は相場通りであり、専門分野や役職転職となると30%は当たり前。
また想定年収も400万円~650万円と考えると、、、一人転職が決まると80万円~150万円程度が動く。
つまり保育士さんは一般転職と比較すると紹介手数料が安いのだ。
しかし、限られた予算で運営しており、この15年の間、保育士が余っていた業界の事情を考えると、運営側は高いと感じており、、、このあたりが大きな隔たりと言える。
そして、、、保育士を求人サイトに導くためには様々な方法で予算が必要となる。
ざっと概算で年収400万円の職員を雇用する為には・・・
年間で1000万円の売上目安が必要となる。
一人あたり年間で16~17名を転職させなければいけないのである。
(・インターネット上への広告費用)
(・サイト運営費と広告担当の人件費)
(・会社の維持費に出張交通費等)
しかしこの3か月で自分の売り上げは0。
1件だけ面接までつなげることが出来たが、求職者側が辞退。
(保育系は採用する側より保育士が辞退することが多い)
マネージャー以外は目標ノルマの達成も危うい。
この状況に自分は会社に行くのが嫌になっていた。
実はこの状況が人材業界で働くのに一番、やってはいけないことに気づいていなかった。
人材紹介と派遣の違い
採用の形態は「正社員」「契約社員」「パート・アルバイト」「派遣」という求職者側のことはおそらく一般人でも理解出来ている人は少なくない。
ただ、求人会社としての立場で考えると意味合いはとても深く
〈人材紹介〉
→社員でもパートでもかまわないが、実際に採用が決まったら、その人の想定年収を計算して総額から15%~30%の金額を紹介料としてもらう。
東京の保育士の平均年収相場から3,150,000円を想定すると20%で630,000円が入ってくる。これはかなり美味しい。新聞の折込広告でだいたい50,000円だからかなりの高額と言える。でも50,000円払って採用0だってかなりの高確率であるのだから、どっちもどっちと言えるだろう。
〈派遣会社・派遣紹介〉
→毎月、事業者側から一定の金額をもらう。その中から自分の会社に登録しているスタッフに費用を払う。平成29年・保育業界の相場では・・・
保育園から2,000円+交通費を会社にもらう。
登録スタッフに会社から時給1,400円支払う。
登録スタッフの社会保険は会社が負担する。
計算すると・・・月20日の160時間勤務で。
会社には320,000円。スタッフには224,000円+社会保険料。
概算で一人あたり毎月60,000円以上の利益が生まれる。
ちなみにうちは大手扱いなので上述より高い相場で利益も60,000円以上。
1年間契約してもらえれば700,000円以上が入ってく
〈紹介予定派遣〉
→一定の派遣期間終了後に、直接雇用として保育園にて直接契約することだ。この場合は一般的に3ヶ月間は派遣で働いて、双方ともに気に入れば紹介として直接雇用に切り換わるお試し的な制度だ。
これも実は美味しくて、保育の派遣は、一般の派遣とは異なり大体が1年以内に派遣を辞めて直接雇用に切り換わる。この場合派遣会社としては、派遣を辞められてしまうとその時点で費用がもらえなくなる。
だったら、いなくなる前に紹介料ももらっておこうというシステムでもある。
この場合は紹介料が派遣期間に応じて値引きされることもあるが、入ってくる金額は単独の紹介と単独の保育士派遣よりも多くなることが多い。