保育士求人会社に勤める男とは!?

保育士の求人会社に転職した20代のビジネスマンが興味を抱いた「人材」と「保育業界」について本音をつづる奮戦記!保育士の派遣や人材紹介について基本から学ぶことも出来ますよ!浅野拓真さん・小林大介さんありがとう!!

伝説の男・保育士の小林大介2

明らかにどこにでもいるような普通、、、いや爽やかで人生を楽しんでいる男性保育士。

 

どうみても、この人が保育人材におけるレジェンドに見えない。

 

しかし、、、30分が経過した時

 

『それで、この仕事は楽しいかい??』

 

この言葉を境に、そこから気づくと、とにかく自分のことを彼に話している自分が居た。

 

そして気づくと時計は更に30分が経過。最初は彼のペースに乱されていたはずなのに、気づくと彼との時間が楽しく感じ、いつのまにか完璧に彼の空間に吸い込まれていた。

 

たった1時間で、ここまで『人との壁』を取り除くことが出来るのだろうか、、、この人は初めて逢ったはずなのに。

 

改めて考えると、彼との会話はうまく構成されていた。

 

 

 

まずは『え?』という行動から、相手のペースに巻き込まれることで、強制的に相手へ興味を示してしまう。この時にマイペース過ぎて壁を感じないから緊張がほぐれた様に自分も自然体になっていたのかもしれない。

 

次に彼は話上手以上に聞き上手だ。ポンポン会話が続くから、時間があっという間に感じる。その会話の中から様々なキーワードを拾って、相手の表情を感じながら相手にあわせて会話を掘り下げてくる。会話が楽しいと感じれば、そりゃあ『もっとこの人と話したい。』と思ってしまう。

 

更に彼はとにかく感情表現を現わすのが上手い。だから自分の言葉に反応してくれるとすごく嬉しい。というより『共感』というものが初対面の会話の中でこれだけ重要と感じたことはなかった。

 

そしてこの自分から話してしまった30分が本題の30分にとてつもない効果が発揮される。

 

 

『楽しいかい??』

この言葉から、明らかに彼の雰囲気が変わった。

 

『保育の現場もそうだけれど、自分は人と会話や”やり取り”を楽しみたいと思っている。どうせ関わるならば、その時間を思いっきり有意義に使いたい。』

 

『特にこの仕事は初対面がほとんどだから、ある意味失敗は許されない。だからこそ自分が伝えたい着地点を常に頭に入れながら、とにかく相手が何を言いたいのかを会話の中で探っていく。100%の関係なんて初対面では無理。だったら少しでもその関係性を深く築いていけるように、とにかく頭を働かせる。』

 

『相手は保育士さんだったら、”人に想いを伝える仕事”をしているのだから、人一倍に相手の表情や会話には敏感なはず。そして専門職として自分たちの仕事に誇りを持っているのだから、いかにその部分を一緒に共有できるか。もっと言えば『共感をもとにどこまで信頼』を築けるかが大切なんじゃないかな??』

 

 

・・・この時。彼は明らかに今までとは別人だった。

 

今までとは全く違って、一つひとつの言葉にとてつもない自信と重みを感じると共に、出会った時には全く感じなかった不思議なオーラが出ているように感じた。

 

あれだけ壁を感じなかった印象だったのに、今はとてつもなく大きな壁を感じる。彼はスイッチの入れ替えが出来る人だった。

(ATフィールドが全開だ・・・エヴァンゲリオンより。)

 

 

 

そして気づくと時計は予定時間を大幅に経過し、ラストオーダーに。

 

『どうせ今日はこの後の予定がなかったんでしょう??だから、思いっきり時間を使わせてもらいました。』

 

『保育もそうなんだけれど、答えってないんだよね。だから色々な選択肢があって面白い。部長も自分の性格を理解して、ひなあられを渡したんでしょう。この時期にひなあられなんて、どこにも売っていないよ、笑。』

 

『俺にとっては謝礼や高級菓子より、こっちの方が嬉しい。自分のことをちゃんと理解してもらえたってことだし、こんなものを用意する方が逆に恥ずかしくない??』

 

・・・つまり部長もだいすけさんの行動を予測して、この場所とこの手土産を用意していたのだ。

 

 

そして最後に・・・

 

『俺はこの3時間が凄く楽しかったよ。これからもよろしく★』

 

 

 

彼がどうしてこの保育の人材業界で、注目されていたのかよくわかった。

 

彼はとにかく印象に残る人なのだ。

 

彼は理論と感情が一体化していて、とにかく全てが自然体で、それが天性の人柄なのだ。

 

そして彼には”保育士”という土台と共感を持っており、そこに上述の天性の人柄が加わっているのだから『他人には真似できない』

 

それが彼の武器であり、彼はそのオリジナル性を高めるために『圧倒的な専門知識』を学ぶことで磨き続けている。

 

こんな人が保育園の先生にいるってことに自分はこの業界がとても面白いと感じることが出来た1日だった。

 

 

伝説の男・保育士の小林大介1

小林大介(こばやしだいすけ)

まだ保育士不足が表面化しておらず、保育士の求人会社が2つしかない時代に、人材業界にて活躍。

(すでにその頃からこの状況を見込んでいて、先見の明があったのか??)

 

もともとはどこにでもいる一般の保育士であったが、その時代に書き上げていたブログが保育士・保育学生の共感を呼び、その後、延べ100名以上が参加する若手を中心とした保育士のサークルを立ち上げ、注目を浴びる。

SNS上ではなく直接交流を図るリアルイベントとして開催)

 

独自の人脈を駆使して今では主流となっている保育士専門の就職フェアの先駆けを含む、様々な保育関連イベントの主催、、、

 

そして保育士・保育学生が3,000人も集う保育士MIXIを開設。

 

年間で200名近くの保育士、保育学生さんとの面談や相談を行いつつ、全国の保育士養成校を訪問し保育業界における特徴や就業の地域格差を文章化。

 

人材紹介としては競合するようになった保育人材会社乱立戦国時代に単独で3か月・1600万円以上の売上を計上。

(うちの事業部では1人のノルマが”年間”で1300万円)

(当時は紹介料が20%。保育士の年収も今ほど高くなかったのでだったので、おそらく3か月で22~24人程度を紹介していたことになる。)

 

 

事業者の信頼も厚く、上述の人脈の広さも加わり、他社では取り扱っていない求人を独占的に抱えていることが強みで・・・

 

一番の特徴は彼が紹介する保育士は離職率が低いということ。

 

保育事業者だけでなく、東京だけでなく地方の保育士養成校とのつながりも深かった保育人材業界の中心を歩んでいたが、ある日いきなり人材業界から姿を消したらしい。

 

(後日、本人から『そんな立派な人間じゃない』とかなりの訂正をされたが、、、)

 

ネットに回っている情報と先輩たちからの情報をまとめると、やっぱり大物であることに間違いないと感じて、かなり緊張をしていたが・・・この緊張は意外な形で一瞬に解かれてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

待ち合わせ場所は・・・

え??駅からかなり離れた喫茶店

(確かに落ち着いた雰囲気だけれどなぜココ!?)

 

 

時間になったが・・・現れない。

(少し到着が遅れますので何か食べていてください。それとチョコレートパフェを頼んでおいてくださいとのメールが5分前に届く)

 

そして・・・扉が開き、自分の目の前に現れたのは、黒めのGパンに白いパーカーを着て、綺麗な顔をした高校生のような若者だった。

(実際は30代で自分より年上。この見た目も彼の武器であることが後でわかるのだが。。。)

 

 

 

 

・・・どうしていいかわからなかった。

 

 

 

相手から『遅れてすみません』と丁重に頭を下げられ、慌てて自分も頭を下げた後に視線があうと、恐ろしく綺麗でまっすぐな眼で自分を見つめられる。

 

浅野さんとは全くタイプが違うが、この時から自分は完全にこの人にペースを握られてしまう。

 

とりあえず挨拶を済ませ『なぜこの場所を選んだんですか??』と質問すると・・・

 

『職場がここから近くて、ここのチョコレートパフェとポップコーンが好きだから、笑』

 

これには思わず拍子抜け。

(実はこれも後で深い理由があったのだが、、、半分はこの理由で正解。)

 

そして・・・チョコレートパフェが届くと、、、あまりの大きさとかわいいインパクトにビックリ!!

 

そしてそれを普通に美味そうに食べていく男。というか本当に美味そうに食べている。。。

 

その会話の中で『ここのお店、保育園の若手をたまに連れて来るんだけれど、気に入ってくれる子が多いんだよね。見た目も味も美味しいけれど、自分が知らないお店ってやっぱりワクワクするよね!』

 

少しずつだがわかってきた。彼は保育士なんだ。そして彼の行動がまさに保育士の行動なんだ。そして彼は人心掌握術に長けているのだ。

 

と分析し、納得しかけた自分はこの後に、また拍子抜けをさせられる。

 

 

 

部長から渡された手土産の中身は、自分が開けるように言われていたのが、中身はなんと・・・

 

『スーパーで売っている冷凍のベーコンポテト巻きが3パック』

 

『季節外れのひなあられ』

 

 

・・・嘘だろ。

 

浅野さんの時は誰もが知っている有名メーカーの高級菓子ときっと封筒の中身は謝礼だった。

 

小林さんへの手土産は、冷凍の総菜とひなあられ!??

 

自分の頭は真っ白だった。

 

自分の反応とはよそに、、、彼は目の前で大爆笑した。

その笑顔は演技でもなく、本気の大爆笑だった。

 

そして彼は・・嬉しそうに笑みを浮かべながら『彼の気持ちを受け取りました』と言って、そこから流暢に話始めた。

 

なんというか、、、全く凄い人に見えない!!

 

凄い人のオーラが全くない!!

どうみてもただの綺麗な顔した甘いもの好きの兄ちゃんだ。

 

 

時計をみると既に30分が過ぎていた。

 

しかし、、、この後、この全ての出来事が意味のある行動であり、彼が”真似できない”と呼ばれる真の姿を見せてくれることになる。