保育士求人会社に勤める男とは!?

保育士の求人会社に転職した20代のビジネスマンが興味を抱いた「人材」と「保育業界」について本音をつづる奮戦記!保育士の派遣や人材紹介について基本から学ぶことも出来ますよ!浅野拓真さん・小林大介さんありがとう!!

伝説の男・保育士の小林大介3

だいすけさんとは2か月に1度程度、彼の都合にあわせて一緒に食事をしてもらった。

 

連れて行ってくれる店は全てが・・・『印象的な店』ばかり。

 

隠れ家的な店から、コストパフォーマンスに優れた小汚いけれど居心地のよい店。自分が周りに紹介したい店ばかりだ。

(彼は普通に店員さんと友達感覚だった。何も言わなくても”ネギ抜き”というのには驚いた。)

 

『これも自分を喜ばす為ですか??人の気持ちを引く極意ですか??』

 

と聞くと

『いや俺が食べたいから。安くて美味いものが好きだから。笑』

 

とにかく彼はマイペースで、とにかく人生を楽しんでいる。

 

 

 

 

しかし彼の保育に関する引き出しは半端ない。

 

どんな質問に対しても迷うことなく答えてくる。

 

 

 

・保育園名を言えば、会社名と採用担当者とその特徴が。

 

・地域をあげればその地域の保育園と保護者が求める保育の特色が。

 

・株式と社福の違い。認可と認証の違いなど、これを相手のレベルにあわせて適切な回答で教えてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

あまり具体的なことは言えないが・・・1枚の紙切れ(このシートだけで会話が出来てしまうこと自体が凄い)と駅から面談場所までの移動時間で彼はその日の会話の方針をほぼ決めてしまうことが出来る。それは限られた時間でいかに信頼関係を築くかを『経験』という武器をもとに進めることが出来る。

 

これがきっと、年間200名以上の保育士、保育学生さんと会話をしていたという、他者には真似のできない財産なのだろう。

 

 

 

 

だいすけさん曰く、わからないことがあれば、先輩保育士や親しい理事長や園長に連絡をし、お願いをしてすぐ教えてもらうとのこと。

 

そして今まで出会った保育士さん、保育学生さんからも色々なことを学び、その経験が自分の回答に役立っている。

 

全ては『人』との繋がりで、それを自分は代弁しているだけらしい。

 

 

 

 

普段の会話は壁を作らず、マイペースな自然体で”本音”でぶつかってくる。

 

しかし保育の話題になると誰よりも熱く、真剣に語り始める

 

 

 

そして一番凄いのが・・・『保育士さんにメリットがないと感じたら転職を辞めさせることだ。』

 

 

 

【彼は人材業界のある意味”時間の無駄遣い”ばかりをしている保育士】だ。

 

 

人材業界においては結果が全てだから、本来はどんな形でも転職に結び付けなければならない。

 

しかし、彼は『結果よりも目の前の保育士さんを第一に考えている』のだ。

 

そしてその考えは保育事業者にも同じで、保育士さんが望んでいても、保育事業者側が望んでいる人材でなければ、絶対に面接へ連れて行かない。

 

面接だって事前に1社に絞った方が結果も出るし、効率もよいのに、彼は絶対に複数の面接を同じ日に入れてちゃんと保育士に選ばせる。

 

しかもその状況を事前に保育事業者側にも伝えていて、相手側も納得している。

小林大介さん曰く、事前に見学や、保育士側の要望、状況を受け入れてもらえないような保育園はその時点で求職者の意向にあっていないのだから、求職者にその状況も伝えた上で面接を受けるか判断してもらうらしい。)

 

彼と1年一緒に過ごしてわかったのは、浅野さんと同じで『この仕事を楽しんでいる』ということ。

 

 

★転職先を紹介出来なかったら、その分、他の保育士さんを納得のいく職場に連れていってあげればいい。売り上げなんて、1年通してノルマを達成できればそれでいい。

(確かに結果は残しているし、それが他者より数字が出ていれば誰も文句は言えない)

 

 

★無理にあわない職場ですぐ退職したら、誰も喜ばないし・・・何より子どもが一番かわいそう。

(やはり彼は”保育士”小林大介なのだ)

 

 

★場合によっては、自ら担当を変えたりすることもある。

(相性や保育の価値観を含めて自分じゃない方がよい結果が出ると感じるらしく、ここも保育士目線)

 

 

改めてまとめると彼は”人材業界において真逆のことばかりをしている異端児”なのだ。

 

でもこの保育業界においてこの異端児はとても有効であり、彼にしかこのやり方は出来ない。

 

それはこの保育という業界においては求人条件以上に『心』というものがとても強く反映されており、彼は保育士の気持ちがわかるからだ。

 

部長や浅野さんとは全く違う、自由人かもしれないが・・・こういう本気で仕事を楽しむコンサルタントがいるというのは、自分にとって、とてもよい勉強になったのである。

 

※保育士としての小林大介。一体どのような保育をするのだろう。。。

伝説の男・保育士の小林大介2

明らかにどこにでもいるような普通、、、いや爽やかで人生を楽しんでいる男性保育士。

 

どうみても、この人が保育人材におけるレジェンドに見えない。

 

しかし、、、30分が経過した時

 

『それで、この仕事は楽しいかい??』

 

この言葉を境に、そこから気づくと、とにかく自分のことを彼に話している自分が居た。

 

そして気づくと時計は更に30分が経過。最初は彼のペースに乱されていたはずなのに、気づくと彼との時間が楽しく感じ、いつのまにか完璧に彼の空間に吸い込まれていた。

 

たった1時間で、ここまで『人との壁』を取り除くことが出来るのだろうか、、、この人は初めて逢ったはずなのに。

 

改めて考えると、彼との会話はうまく構成されていた。

 

 

 

まずは『え?』という行動から、相手のペースに巻き込まれることで、強制的に相手へ興味を示してしまう。この時にマイペース過ぎて壁を感じないから緊張がほぐれた様に自分も自然体になっていたのかもしれない。

 

次に彼は話上手以上に聞き上手だ。ポンポン会話が続くから、時間があっという間に感じる。その会話の中から様々なキーワードを拾って、相手の表情を感じながら相手にあわせて会話を掘り下げてくる。会話が楽しいと感じれば、そりゃあ『もっとこの人と話したい。』と思ってしまう。

 

更に彼はとにかく感情表現を現わすのが上手い。だから自分の言葉に反応してくれるとすごく嬉しい。というより『共感』というものが初対面の会話の中でこれだけ重要と感じたことはなかった。

 

そしてこの自分から話してしまった30分が本題の30分にとてつもない効果が発揮される。

 

 

『楽しいかい??』

この言葉から、明らかに彼の雰囲気が変わった。

 

『保育の現場もそうだけれど、自分は人と会話や”やり取り”を楽しみたいと思っている。どうせ関わるならば、その時間を思いっきり有意義に使いたい。』

 

『特にこの仕事は初対面がほとんどだから、ある意味失敗は許されない。だからこそ自分が伝えたい着地点を常に頭に入れながら、とにかく相手が何を言いたいのかを会話の中で探っていく。100%の関係なんて初対面では無理。だったら少しでもその関係性を深く築いていけるように、とにかく頭を働かせる。』

 

『相手は保育士さんだったら、”人に想いを伝える仕事”をしているのだから、人一倍に相手の表情や会話には敏感なはず。そして専門職として自分たちの仕事に誇りを持っているのだから、いかにその部分を一緒に共有できるか。もっと言えば『共感をもとにどこまで信頼』を築けるかが大切なんじゃないかな??』

 

 

・・・この時。彼は明らかに今までとは別人だった。

 

今までとは全く違って、一つひとつの言葉にとてつもない自信と重みを感じると共に、出会った時には全く感じなかった不思議なオーラが出ているように感じた。

 

あれだけ壁を感じなかった印象だったのに、今はとてつもなく大きな壁を感じる。彼はスイッチの入れ替えが出来る人だった。

(ATフィールドが全開だ・・・エヴァンゲリオンより。)

 

 

 

そして気づくと時計は予定時間を大幅に経過し、ラストオーダーに。

 

『どうせ今日はこの後の予定がなかったんでしょう??だから、思いっきり時間を使わせてもらいました。』

 

『保育もそうなんだけれど、答えってないんだよね。だから色々な選択肢があって面白い。部長も自分の性格を理解して、ひなあられを渡したんでしょう。この時期にひなあられなんて、どこにも売っていないよ、笑。』

 

『俺にとっては謝礼や高級菓子より、こっちの方が嬉しい。自分のことをちゃんと理解してもらえたってことだし、こんなものを用意する方が逆に恥ずかしくない??』

 

・・・つまり部長もだいすけさんの行動を予測して、この場所とこの手土産を用意していたのだ。

 

 

そして最後に・・・

 

『俺はこの3時間が凄く楽しかったよ。これからもよろしく★』

 

 

 

彼がどうしてこの保育の人材業界で、注目されていたのかよくわかった。

 

彼はとにかく印象に残る人なのだ。

 

彼は理論と感情が一体化していて、とにかく全てが自然体で、それが天性の人柄なのだ。

 

そして彼には”保育士”という土台と共感を持っており、そこに上述の天性の人柄が加わっているのだから『他人には真似できない』

 

それが彼の武器であり、彼はそのオリジナル性を高めるために『圧倒的な専門知識』を学ぶことで磨き続けている。

 

こんな人が保育園の先生にいるってことに自分はこの業界がとても面白いと感じることが出来た1日だった。